先祖調査に必要な知識と能力

  • 2015.06.13 Saturday
  • 15:49

 

私は行政書士でもあり姓氏研究家でもあります。

苗字の歴史は家系の歴史です。

日本の歴史も、結局、私たち一人ひとりの歴史が集まったものです。


私が行っている「家系図作成・先祖調査」を深めていくと、
いわば「ルーツ(祖先)探訪」の領域に入ります。


「ルーツ(祖先)探訪」は学問の領域とも言えます。


ここで必要となる学問とは、


・姓氏学
・歴史学
・漢字学
・古文書学

・民俗学
・文化人類学
・形質人類学
・分子生物学
・考古学


といった分野になります。


私は、これらの学問に傾聴することで
他の家系図作成・先祖調査業者との差別化を図っています。

日々勉強の連続です。


学問に加え、先祖調査でもっとも必要な能力…


それは「対人力」です。
いわゆるコミュニケーション能力です。


先祖調査では非常に多くの方と会います。

話す内容はもちろんですが、話し方や接し方、印象はとっても重要です。

何より短時間で、信頼・信用して頂かなくてはいけません。


学問の追求と研究、そして対人能力、

この両面を磨きながら、先祖調査という困難な業務に専念しています。


初めて来た所だと思えない、どこかで会ったような気がする…

  • 2015.05.16 Saturday
  • 17:25


私は行政書士ですが、姓氏研究家でもあります。

行政からの依頼で家系図講座の講師もしています。

(講師実績:東京都葛飾区、川崎市高津区、東京都府中市など)


講座の中では、受講者に対し、次のような質問をします。


◆あなたは、こんなことを「思った」「感じた」ことがありませんか?


・初めて来た所だと思えない

・あの人とは会った瞬間から合う

・あの人にはなぜか弱い、苦手だ

・この人にはどこかで会ったような気がする

・日本人の家系なのに、なんで外国人のような顔なんだろう

・天皇、皇族には特別な気持ちが生じる


どうでしょう、経験ありますか?

これらは、私も不思議に思ったり感じたりしてきました。


実は、 姓氏・名字の由来、日本人の起源を研究し、実際の先祖調査をしているうちに、私の中である結論に至りました。


詳しくは講座の中で説明していますが、それは

先祖=遺伝子(DNA)が関係している…


ということです。

別にスピリチュアルな世界で話をしているわけではありません。
 

「日本人の起源」、「日本の歴史」、「名字の由来と派生」

「日本の歴史」と言っても、それは一人ひとりの歴史が集まったものです。

「名字の由来」も、元を辿っていくと少数の人がスタートになります。

究極的な話をすれば、現在の地球上の人間(ホモ・サピエンス)は、全員、約20-10万年前にアフリカに生息した、たった一人の女性のDNAの子孫だということです。

近年のDNA解析によって、生物の驚くべき事実が明らかになっています。

現生人類の起源は、以前は「多地域進化説」でしたが、DNA解析が進んだ今は、「アフリカ単一起源説」が定説です。

分子生物学という分野です。


世界にいる72億5千万人が、たった一人の女性のDNAの子孫だという事実…

これを知ると世界観が変わります。


私たち一人ひとりの遺伝子には、祖先、先祖の“情報”が刻まれ受け継がれています。


それが先ほどの疑問の回答につながるのです。
 

興味がある方は、こちら↓も参考にしてください。
萩本勝紀の家系図作成講座


以上

 

都道府県名の中で名字としていないのは?

  • 2015.05.10 Sunday
  • 16:32


「名字(苗字)の8割は地名からつけられた。」

というこことを知っている人もいると思います。
 

名字の中で都道府県と同じ名称を持つ人は少なくありません。
例えば、香川さんや山梨さんなど、
皆さんのまわりにも何人かいるのではないでしょうか。

 

では、都道府県名と同じ名字を、多い順に第10位まで挙げてみましょう。

1位.山口
2位.石川
3位.宮崎
4位.千葉
5位.福島
6位.福井
7位.長野
8位.福岡
9位.宮城
10位.秋田


 

どうですか? 3〜4人くらいは身近にいませんか?



では次に、

47都道府県の中で名字としては使われていない都道府県があるのですが、皆さんは何処だと思いますか?

 

それは…


・北海道
・愛媛
・沖縄


の3つです。


何故、この3つの道県の名字はいないのでしょうか?


名字は、

明治3(1870)年に「今後、平民に苗字の使用を許す」という平民苗字許可令が布告され、

明治5年2月1日に「戸籍法」が施行され、

日本で初めて本格的な戸籍制度が開始されました。
この時に作られた戸籍を「明治5年式戸籍(壬申戸籍(じんしんこせき)」といいます。

しかし名字の登録が進まなかったため、さらに明治8(1875)年2月13日の「平民苗字必称義務令」によって、すべての国民に苗字(名字・姓)を名乗ることが義務付けられました。

そして国民全員が名字を届け出ることになりました。



この時、名字を新たに付けた人も大勢います。
上述のとおり、地名から名字を取るのは一つの名付けの方法でした。

実は、


北海道

愛媛

沖縄
 

 

は、この戸籍制度ができた後に誕生した名称(地名)なのです。

 

つまり、名字が発生したときや、明治の戸籍制度の開始時、名字を届け出るときに無かった(もしくは直前に生まれた)地名は、名字として使われることもなかった訳です。

 

確かに、北海道さん、愛媛さん、沖縄さん、は聞いたことがありませんね。

(但し北海さんという名字はあります。)
 

もう一つ“京都(きょうと)”についてですが、、
 

京都府は戸籍制度の少し前に誕生した名称です。
そのため一般に浸透していなかったため、名字に付けた人はいません。

京都(きょうと)さんは聞きませんね。
 

しかし九州に若干名、例えば福岡県に11件、佐賀県と熊本県に各1件の京都さんはいます。また兵庫県にも1件の京都さんがみえます。 ※件数は2014年の電話帳データより
読み方は“きょうと”さんではなく“みやこ”さんといいます。

福岡県豊前地方に京都(みやこ)郡があるのですが、おそらくこの地名が発祥でしょう。

 

 

姓氏は出自・由緒につながる面白い研究なのです。


 

以上


※戸籍制度については、こちらも参考にしてみてください → 戸籍の変遷

※壬申戸籍については、こちらを参考にしてみてください → 壬申戸籍

 

※明治初年からの名字の歴史については、こちらを参考にしてみてください → 明治の苗字

 

 

婚姻していた男性にだまされ不倫した女性に慰謝料を認めた判例

  • 2014.12.07 Sunday
  • 12:45


少し古いですが、婚姻していた男性に騙されて不倫した女性に慰謝料を認めた判例を紹介します。
 

ここには一般論(不倫をした女性が悪い)例外(その女性だって守られるべき)が存在します。


昭和44年9月26日最高裁判所第二小法廷 判決 損害賠償請求

※以下、判例の文言を入れていますが、分かりやすく編集しました。


異性に接した体験がない女性(19歳)が、まだ若く思慮不十分であることにつけこんで、妻子ある上司の男性が、「妻と離婚して結婚する」と嘘を言って、この言葉を信じた女性と肉体関係を持ち、女性が妊娠。

その後、男性は女性と会うのを避けるようになったが、女性は男性を信じ続けて出産をした。出産した後、男性から連絡を絶たれた、という事案。


●一般論(原則)
 

女性が男性に妻のあることを知りながら、男性と長期間にわたり継続的に、情交関係を結ぶ行為は,一般的にいえば,男性の妻に対する貞操義務違反に加担する違法な行為であるのみならず、男性と共同して、夫婦共同生活を支配する貞潔の倫理にもとる行為に出たことにともなって、民法第90条にいう公序良俗に反するものとの非難を免れない。

女性がこれにより貞操権を侵害され、精神的苦痛を被ることがあっても、その損害の賠償を請求することは、結局自己に存する不法の原因により損害の賠償を請求するものであり、このような請求に対しては,民法第708条本文の規定の類推適用により,法的保護を拒むべきである。

 

つまり、不倫という行為により女性が精神的苦痛を味わったとしても、男性の夫婦生活への不法行為にあたる。これを前提と考えれば、女性は不道徳・不法な者として裁判所の法的保護を与えることはない。

となります。


しかし判決では、この一般原則が妥当することを前提にしつつ、

●例外

 

女性が、情交関係を結んだ当時男性に妻のあることを知っていたとしても、

その情交関係を結んだ動機が主として男性の詐言(嘘・偽り)を信じたことに原因している場合において、男性側の情交関係を結んだ動機、その詐言の内容程度およびその内容についての女性の認識等諸般の事情を考え合わせ、

情交関係に至る責任が主として男性にあり、女性の側における(一般論の)不法の程度に比べて、男性側における違法性が著しく大きいものと評価できるときには、

女性への貞操等の侵害を理由とする、女性の男性に対する慰籍料請求は許容されるべきである


と判断しました。



私は不倫ということは肯定も否定もしません。


なぜなら、夫婦関係、男女の関係…

二人の“こと”は、その二人にしか”分からないこと、だからです。

判例もさまざまです。


このブログでも、紹介していきます。
 


---関係する条文--------------------------------


第90条(公序良俗)
公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。


民法第708条(不法原因給付)
不法な原因のために給付をした者は,その給付したものの返還を請求することができない。ただし,不法な原因が受益者についてのみ存したときは,この限りでない。


民法第709条(不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は,これによって生じた損害を賠償する責任を負う。


第710条(財産以外の損害の賠償)
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。



以上
 

別居期間5年で離婚原因となる 民法改正案

  • 2014.11.24 Monday
  • 12:13

現在進められている民法改正の中間報告(平成7年9月発表)では、次の「新しい離婚原因」が追加されています。


「夫婦が5年以上継続して共同生活をしていないこと」です。


外国の法律では、1年、2年、3年など一定期間別居すれば離婚原因として認めていますが、現在の日本では、離婚に至る別居期間の認定は個々の事情で判断されています。

改正案は破たん主義の立場から、夫婦共同生活の不存在を、結婚破棄の客観的かつ典型的なしるしとみて、別居が5年以上継続した場合には、裁判上の離婚原因として認める、というものです。


ただこれには、身勝手な夫(妻)からの離婚請求を容易にし、経済的弱者(例えば責任のない妻、専業主婦、養育中の妻、中高年の配偶者など)を著しく不利にする、との批判がされています。


論議はされており最終的にどうなるか分かりませんが、別居期間の具体的な制定は今や止められない流れか、と感じています。

パワーハラスメントの具体例

  • 2014.09.17 Wednesday
  • 23:42


最近、パワーハラスメントについて相談を受けることが重なったため、今回は久々にパワハラについて説明を加えます。
※前回のパワハラについての説明ブログはこちら


パワーハラスメントとは、


「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの“職場内の優位性”を背景に、“業務の適正な範囲を超え”て、精神的・身体的苦痛を与えるまたは環境を悪化させる行為」をいいます。


“職場内の優位性”とは、上司から部下へのものに限りません。後輩・先輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものも含みます。


“業務の適正な範囲を超え”は、微妙なところです。
業務上必要な指示、指導や注意により本人が不満を感じても、業務上適正な範囲で行われていればパワーハラスメントにはあたらないとされています。


しかし、このようなパワハラの定義より、パワハラについては裁判で認定されたいくつもの判例があります。

以下の具体的なパワハラ行為(言動)を見れば、より分かりやすいと思います。


1.身体的な攻撃


・書類を投げつける
・机やそのへんにあるものを蹴り飛ばす
・机を叩く
・胸ぐらをつかむ


2.精神的な攻撃


’塾呂筌ャリアを否定する(言葉)


・使えねぇな
・マネージャー(主任、課長など)として失格だな
・代わりはいくらでもいるんだよ
・何年仕事をしているんだ

・●●が分からないのか、勘弁してよ

・そんなことまで言わなきゃならないのか
・これまで何やってきたんだ


つまり不当に低い評価をすることです。


侮辱的な攻撃(言葉)


・アホ、馬鹿、間抜け、ノロマ、グズ、優柔不断
・何度も言ってるだろ、頭悪いな

・「このやろう」などと怒鳴りつける

・肩にフケがベターとついている。お前病気と違うか

・そんなこともできねぇのかよ。バカかよ


性格の非難や家族の悪口も含みます。


差別的な攻撃(言葉)


・男のくせに、女のくせして
・学校で何学んできたんだ
・何をやらせてもダメだな
・育ちが悪い


じ朕妖な価値観による言葉


・達成できないのはサボりだ
・問題が起こるのは管理のやり方が悪いんだろ
・根性がない
・子供でもできる

・ようはやる気がないんだろ


3.人間関係の切り離し


・挨拶を返さない
・返事をしない
・無視する
・お前の意見は聞いていない


4.過大な要求


・過大な業務の押しつけ(嫌がらせ)
・使いっぱしりなど、私用を言いつける
・飲酒などの強要


5.過小な要求


・情報を与えない
・一方的な業務変更、頻繁な業務変更
・決裁をしない、難癖をつけて突き返す
・研修から外す、行かせない
・会議に参加させない


6.個への侵害


・どんな育てられ方をしてきたんだ
・結婚はあきらめてるのか
・つきあってる男(女)はいるの
・髪型変えたけど失恋か
・休みは何してるの

・頻繁な(私的な)使いっ走り



自身が受けていることがパワハラなのか悩んだり、

上司関係で言い出せなかったり、

自分が悪いと自分を責めたり…



こう思ったら、ほぼパワハラそのものであるか、パワハラの入口に立っていると言えます。


職場でも、会社でも、外部機関でも、専門家でも、誰かに相談をすることです。

他人は慰めや優しい言葉をかけてくれるかもしれませんが、結局、自分は自分で守らないと誰も守ってくれません。

こんなやつら”が原因で、あなた自身が精神的な病気になるなんて馬鹿らしいと思いませんか。


私の経験からひとつ確実に言えることは、パワハラや人をおとしめた人には必ずしっぺ返しが起こります。

現象はさまざまです。

本人に降りかかるなら自業自得ですが、ときにその奥さんや子に禍(わざわい)が起こります。

ひどいのになると、病死や不慮の事故(交通事故など)による死です。


人を尊重し、人のこころを大切にする、その人徳は必ずかえってきます。



事実婚のメリット、デメリット

  • 2014.07.25 Friday
  • 00:30


今回は、「事実婚」について考えてみます。


事実婚とは
 

“婚姻届”は出されていないが、実際の夫婦と変わらずに一緒に住んでいる関係


と言えます。よく「内縁の関係」と言われます。

 

“婚姻届”を出せば、法律上の要件を整えたことになり「法律婚」となります。


事実婚は、日本に比べると、欧米、特にスウェーデン、オーストラリア、フランス、フィンランド、オランダでは非常に多い実態があります。

フランスではパックスという契約方式、スウェーデンではサンボという制度もあり、事実婚でも地位が認められ、社会的に公認される制度があるからです。

日本では、正式に結婚(いわゆる法律婚)しないと「やはり地位が不安定だ」、という意識はまだまだあります。

ただ最近では、法律婚にこだわらない女性が増えているように感じます


そこで、事実婚のメリット、デメリットを挙げてみましょう。


事実婚のメリット

・姓を変える必要がない。

 姓を変える多くの手続き・作業が要らない。

・夫の姓に制限されないため、個人の存在感(及びその意識)が確保できる。

・お互いを尊重し合える。

・「嫁(漢字のとおり夫の家に入った女)」としての親戚付きあい、ふるまい、家のしきたりを強要されない。

 「○○家の嫁(婿)」などと言われない。

・精神的な自由さ。ストレスが溜まりにくい。

 妻役/夫役に押し込めらる窮屈さが少ない。

・別れても戸籍に記録が残らない。“バツイチ”にならない。


事実婚のデメリット

・生まれた子は非嫡出子。

 認知しない限り法的な父子関係は成立しない。

・事実婚の夫婦間では相続権がない。※ただし個別の状況による。

・所得税、住民税、相続税における配偶者控除の適用がない。

・社会的に、事実婚=内縁 というマイナスイメージがある。

・世間のマイナスイメージをいつも意識したり、事実婚という状態を都度説明することが、精神的にも時間的にも面倒。

・国際結婚で外国籍の配偶者に在留資格が与えられ、長期滞在が可能なのは法律婚。

 

といったところでしょうか。


これらのメリットやデメリットに対して、


・デメリットは感じない

 

・夫の名字になることは嬉しい

 

あるいは逆に

 

・夫(男)など要らない、子は私ひとりで育てていく

 

・何しろ相手の親戚づきあいが嫌だ、実家が一番

 

といった様々な考え方があります。
 

 

法律婚をしている側が事実婚側を批判する、

あるいはその逆に批判する。


これってまったくナンセンスだと思います。


ひとりの男とひとりの女が同じ時代に生まれ、なんらかの縁で出会い、お互いの考えでいろんなカタチでともに暮らす…

 

単に「事実婚」という生活形態もある、ということだと私は思います。

 


一人ひとり、社会の中で一生懸命生きている。


何が悪いか、良いか、なんて誰も決められない。

 

今この瞬間を生きる、古神道でいう「中今(なかいま)」。


これなんだと思います。

 

 

民法が規定する戸籍上の父か、DNA鑑定の血縁上の父か 平成26年7月17日最高裁判決

  • 2014.07.21 Monday
  • 14:44


子どもの父は
 

戸籍上の父親(法律を優先)か
 

DNA鑑定が証明する父親(生物学上の血縁を優先)か


最高裁まで争われた親子関係の判決が平成26年7月17日下された。

 

判決結果は 「法律上の父子関係を取り消すことはできない」 となった。

 

つまり、「戸籍上(法律)の父親が父親である」だ。

 

-------------------------

 

提訴に至る経緯を簡単に記すと、この争いは

平成11年に結婚し10年以上連れ添った妻が突然出産(H21)。
夫が入院中の妻を探し出し誰の子か尋ねると、妻は「2、3回しか会ったことのない男と人」と答える(実際には平成20年から交際を始め性的関係を持つようになった)。
夫は動転しながらも自分の子として育てる決意をし、長女として出生届を提出、自らの子として養育した。

 

しかし翌年(H22)協議離婚、子の親権者は妻とした。
妻は子と、子の血縁上の父と3人で生活をしている。

 

平成23年6月、妻が子を代理し、元夫に対し親子関係不存在の訴えを提訴した。
その際、DNA鑑定により血縁上の父(新しい夫)が99.99%の確率で子の父である証拠を提出した。


そして、子どもの父は


戸籍上の父親(法律を優先)か


DNA鑑定が証明する血縁上の父親(生物学上の血縁を優先)か


が争われたものである。


最高裁第一小法廷判決は、裁判長を含め5人の裁判官で審決される。


民法を優先が 3人

DNA鑑定(生物学的血縁を優先)が 2人

 

という結果である。

 

結果が表すとおり、本当に難しく、賛成・反対は専門家でも分かれ、おそらく世論に聞いても意見は真っ二つに分かれる議論である。

法律を優先した裁判官でも補足意見を述べている。

最高裁の判決文(最下段リンク)を読むと、それぞれの裁判官の意見はどれも一理あるものである。


-------------------------------------------------------------------------
私も自分自身、問うてもいずれかの結論は簡単には出ない。
子の利益が優先は最も重要である。
しかし、乳幼児という判断が下せない年齢では、結果的にどちらがいいのか、自身の答えは出せない。

ただやはり、現在の日本社会では 「法律が優先」 と言わざるを得ない。
 

私は仕事柄、これまで1000枚ほど戸籍を見てきた。
明治時代の戸籍は、特に手続きがルーズで、誤りが多いと感じている。
また後になって意図的に変えた形跡も見られる。
誰が父かを不明にすることがある。
当時、仮にDNA鑑定などがあったら、現在に繋がる家系図や相続関係図は違ったものとなるかもしれない。


日本は血縁を重視すると言われるが、猴椹劼鬚箸辰堂箸魴劼”ということを鑑みると、血より家を重視していると感じる。


やはり、いくらDNA鑑定がほぼ100%正確な結果が出る、としても、親子関係の、法的・身分的・生物学的・社会的に、相当な論議を尽くし、立法や行政手続きを作ってからでないと、明治期から続く法律を崩してはいけないと考える。


(参考)
平成24年(受)第1402号 親子関係不存在確認請求事件
平成26年7月17日 第一小法廷判決

 

 

追伸:

しかしこの事案、そもそも婚姻中に他の男性と付き合い子を作った不貞行為はどうなっているのでしょう。

協議離婚が成立した段階で夫婦間では決着していることですが、本質と経過と結果、どれも深く考えさせられる事案です。 萩本勝紀

 

出生数、死亡数、婚姻件数、離婚件数(平成25年人口動態統計年計を見てみると…)

  • 2014.06.07 Saturday
  • 01:14


平成26年6月4日、厚生労働省より「平成25年の人口動態統計年計」が公表されました。


概況は次のとおりです。


出生数は 103万人 で過去最少 (対前年7千人減少)

合計特殊出生率は 1.43 で上昇 (同0.02上昇)

死亡数は 126万8千人 で戦後最大 (同1万2千人増加)

婚姻件数は 66万1千組 で戦後最小 (同8千組減少)

離婚件数は 23万1千組 で減少 (同4千組減少)


これらの細かい統計数値結果を見みると、より分かることがあります。


出生数


出生数は全体では前年より7,431人減っています。


しかし出産時の母の年齢を見てみると、15〜19歳と35歳以上では出産が増えていることが分かります。
15〜19歳前年比201人増、35歳以上同156人増です。


ちなみに、50歳以上でも47人の出産がありました。
14歳以下も前年より減りましたが51人もの出産があります。


合計特殊出生率


合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子どもの数)が1.43と、1.41から0.02でも上昇したのは嬉しいことです。
ただ人口を維持するのは2.08とされていますので、まだ少ないです。


出生率がもっとも高いのは沖縄県の1.94で、もっとも低いのは東京都の1.13ですが、都道府県別に見るとある特徴が分かります。


それは、東日本大震災の被災地県での上昇です。


岩手県こそ前年1.44→1.46で0.02の平均値での上昇ですが、青森県は前年1.36→1.40で0.04の上昇、宮城県も1.30→1.34で0.04の上昇、福島県では1.41→1.53という0.12もの上昇です。


被災地の方々の気持ちがわかる結果です。
大損害を被った岩手県はこれから上がるのではないかと思います。


死亡数


高齢社会ですから、死亡数が増加傾向なのは仕方のないことです。


死亡の原因(死因)を見てみると


第1位 悪性新生物
第2位 心疾患
第3位 肺炎


という結果です。


死亡者の3.5人に一人は悪性新生物での死亡となっています。
悪性新生物とは一般的には「ガン」のことです。

悪性新生物の死亡数・死亡率は「肺」がもっとも多く、次が「胃」です。

平成22年度までの第3位は脳血管疾患でしたが今は肺炎が第3位です。
これは高齢者の方が増え、肺炎での死亡が多くなっているからです。


高齢社会ですから全体の死因は“病気”となるわけですが、年齢別にみると大変なことが分かります。


それは「自殺」という死亡原因です。


15歳〜39歳までの死因第1位は 自殺 です。
40歳〜49歳までも第1は悪性新生物ですが、第2位は 自殺 です。
59歳〜54歳も第3位が 自殺 です。


婚姻件数


全体では前年より8275組減っていますが、これは人口が減っているためであり、婚姻率(人口千対)は5.3と前年と同じです。


平均初婚年齢は、夫30.9歳、妻29.3歳で、夫・妻とも前年より0.1歳上昇しています。


都道府県別でみると、平均初婚年齢がもっとも低いのは福島県で、夫29.8歳、妻28.2歳。
もっとも高いのは東京都で夫32.2歳、妻30.4歳です。


福島県の方が早く結婚したいという理由は、出生数増加と同じだと思います。


離婚件数


離婚件数は前年より4022組減りました。

ただし、同居期間を見ると30年を越えてからの離婚は増えています。
いわゆる熟年離婚です。



私は日本の人口や統計、社会情勢を分析するわけではありませんので、それぞれの結果数値に評論はしません。

ただ、日本社会の現状と近い将来、遠い未来の課題・やるべきことは数値が表してくれます。


30〜100年先を見すえた政策が必要だと感じます。
 

「過去帳は部外者に見せないで」というニュースに対して

  • 2014.05.24 Saturday
  • 01:51

先日(2014/5/16)のニュースに 「過去帳は部外者に見せないで 差別懸念、各宗派が周知」 という記事がありました。
 

記事によれば、

「寺の檀(だん)信徒の戒名(法名)や死亡年月日などを記した“過去帳”について、各宗派が、外部に閲覧させないよう所属寺院に呼びかけている。かつて、被差別部落出身者かどうかを確かめる身元調査に過去帳が利用されているとして閲覧禁止を周知したが、ここ数年、寺外に見せた事例が相次ぎ判明したためだ。」


とあります。


きっかけは、2014年5月に放送されたNHKのバラエティー番組『鶴瓶の家族に乾杯』で、俳優の谷原章介さんのルーツ探しのため「過去帳」を手がかりにするということで、浄土真宗本願寺派のお寺を訪ね閲覧を求め、住職が明治年間の「門徒明細簿」や「門徒戸数控」などの記録を開示する様子が放送されたものです。


かつて被差別部落の人の戒名に「賤」「隷」「畜」といった文字をあてて過去帳に記したり、被差別部落の人だけの過去帳が作られたりしたことがあったため、部落解放同盟から、「なぜ今回の問題がおきたのかの分析からはじめ、総点検をおこなう必要がある」ことを本願寺派に指摘して、差別の現実と向き合うなかで、教団全体の課題としてとりくみをすすめるよう求めました。


本願寺派はNHKに「お寺に行けば誰でも過去帳が閲覧できて、情報を得ることができると思わせた責任が大きく今回の放送が与えた影響は少なくない」と指摘し、NHK側は再放送の取りやめや今後の制作現場への周知を行い、本願寺派は、今回の閲覧禁止の周知、と至りました。


-------


私も家系図作成・先祖調査の業務を行っており、全国さまざまな宗派のお寺を訪ねています。

私は行政書士という国家資格者で、特に個人情報の取扱い遵守を法律で課されています。

そのため、住職にも多少は受け入れてくれやすくはなっていると感じています。

過去帳は一級の個人情報ですので、住職の対応はそれぞれです。
話し方や進め方はとても気をつけています。無理も言いません。


お寺では、真摯に先祖を敬う依頼人のお話しをして、住職が理解してくれた場合に限って過去帳を見せて頂いています。だいたい5人に4人の住職は見せていただけます。

特に檀家である本家筋の口添えがあればほぼ協力して頂けます。

これまで数百冊の過去帳を確認してきました。


ただいきなり「過去帳を見たい」と言ってお寺を訪ねる人は、結構大勢いるようです。

残念ながら悪質な業者(お金儲けのための家系図作成業者)もいて、以前、警戒されて、門前払いとなったことがあります。


しかし、多くの場合、対面して住職とお話が出来れば(特に住職は一瞬で相手を見抜きますので)、ほぼ受け入れて頂いています。
 

嘘なく誠実な対応を心掛けていかないといけないと、今回のニュースを見て改めて思いました。

 

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行政書士萩本勝紀

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