出生数、死亡数、婚姻件数、離婚件数(平成25年人口動態統計年計を見てみると…)
- 2014.06.07 Saturday
- 01:14
平成26年6月4日、厚生労働省より「平成25年の人口動態統計年計」が公表されました。
概況は次のとおりです。
出生数は 103万人 で過去最少 (対前年7千人減少)
合計特殊出生率は 1.43 で上昇 (同0.02上昇)
死亡数は 126万8千人 で戦後最大 (同1万2千人増加)
婚姻件数は 66万1千組 で戦後最小 (同8千組減少)
離婚件数は 23万1千組 で減少 (同4千組減少)
これらの細かい統計数値結果を見みると、より分かることがあります。
出生数
出生数は全体では前年より7,431人減っています。
しかし出産時の母の年齢を見てみると、15〜19歳と35歳以上では出産が増えていることが分かります。
15〜19歳前年比201人増、35歳以上同156人増です。
ちなみに、50歳以上でも47人の出産がありました。
14歳以下も前年より減りましたが51人もの出産があります。
合計特殊出生率
合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子どもの数)が1.43と、1.41から0.02でも上昇したのは嬉しいことです。
ただ人口を維持するのは2.08とされていますので、まだ少ないです。
出生率がもっとも高いのは沖縄県の1.94で、もっとも低いのは東京都の1.13ですが、都道府県別に見るとある特徴が分かります。
それは、東日本大震災の被災地県での上昇です。
岩手県こそ前年1.44→1.46で0.02の平均値での上昇ですが、青森県は前年1.36→1.40で0.04の上昇、宮城県も1.30→1.34で0.04の上昇、福島県では1.41→1.53という0.12もの上昇です。
被災地の方々の気持ちがわかる結果です。
大損害を被った岩手県はこれから上がるのではないかと思います。
死亡数
高齢社会ですから、死亡数が増加傾向なのは仕方のないことです。
死亡の原因(死因)を見てみると
第1位 悪性新生物
第2位 心疾患
第3位 肺炎
という結果です。
死亡者の3.5人に一人は悪性新生物での死亡となっています。
悪性新生物とは一般的には「ガン」のことです。
悪性新生物の死亡数・死亡率は「肺」がもっとも多く、次が「胃」です。
平成22年度までの第3位は脳血管疾患でしたが今は肺炎が第3位です。
これは高齢者の方が増え、肺炎での死亡が多くなっているからです。
高齢社会ですから全体の死因は“病気”となるわけですが、年齢別にみると大変なことが分かります。
それは「自殺」という死亡原因です。
15歳〜39歳までの死因第1位は 自殺 です。
40歳〜49歳までも第1は悪性新生物ですが、第2位は 自殺 です。
59歳〜54歳も第3位が 自殺 です。
婚姻件数
全体では前年より8275組減っていますが、これは人口が減っているためであり、婚姻率(人口千対)は5.3と前年と同じです。
平均初婚年齢は、夫30.9歳、妻29.3歳で、夫・妻とも前年より0.1歳上昇しています。
都道府県別でみると、平均初婚年齢がもっとも低いのは福島県で、夫29.8歳、妻28.2歳。
もっとも高いのは東京都で夫32.2歳、妻30.4歳です。
福島県の方が早く結婚したいという理由は、出生数増加と同じだと思います。
離婚件数
離婚件数は前年より4022組減りました。
ただし、同居期間を見ると30年を越えてからの離婚は増えています。
いわゆる熟年離婚です。
私は日本の人口や統計、社会情勢を分析するわけではありませんので、それぞれの結果数値に評論はしません。
ただ、日本社会の現状と近い将来、遠い未来の課題・やるべきことは数値が表してくれます。
30〜100年先を見すえた政策が必要だと感じます。