「コンプライアンス」を考える
- 2009.01.30 Friday
- 22:16
企業、経営者、監査法人、公務員、、ここ数年さまざまな不祥事や失態が起こったことにおいてちまたには「コンプライアンス」というコトバが溢れ返っています。
しかしこのコトバ
これを聞くたびに正直その意味がよく分かりません。
通常は、よく“法令遵守”といわれます。
法令遵守とは、
法令、規定、規則、マニュアル、あるいは広く社会的規範や企業倫理(モラル)を守ることをいいます。
しかし、私はこの“法令遵守”という4文字を聞いても何かパッときません。
何かにおいて“コンプライアンス”“法令遵守”というコトバさえ出せば、それで全てが済んでしまうような、くくられてしまうような、静的で、無機質で、血の通っていない、不思議な感覚を覚えます。
法令、規定、規則、マニュアルを守ることなんて当たり前
と思いきや、この目まぐるしく“時”の早い現代において、このコトバを発すると思考が止まってしまうような返って危険な印象、そんな感覚があります。
このコトバを使うとすごく“ラク”です。
“逃げ道”?
何故か?
それで終わってしまうからです。
思考停止です。
規定、規則、マニュアルばかり持ち出すと、それを守るためその細部ばかりに目がいって、背景や本質、社会や環境、流れている時、これらがどっかにいってしまいます。
細部をみるのではなく、
社会的背景、本質、根本的な問題、時代の要請
まずここに目を向けること
こう考えることが初めて、
“コンプライアンス”の入口に立ったのである
と私は思います。