中古車購入トラブル ネット購入について
- 2008.09.26 Friday
- 10:35
「中古車の購入トラブル」について、連続3回書いてきましたが、第4回目は『ネットでの購入について』触れてみたいと思います。
■ネットショッピング
ネット販売上の中古車写真はとにかくいっぱい載っています。
どれもキレイに撮れています。
ただ、見た目の良い写真に安心してはいけません。
本来、中古車の場合は現物を見るのが基本です。
遠方の販売店でも、できるだけ直接行って見るべきです。
その交通費を数万円惜しんだばかりに、結果的に後で高いツケを被ることがあります。
行くのがどうしても無理な場合、その販売店がちゃんとしているか、必ず何度か電話で話すことです。
「大丈夫か」だと思ったとしても、『リスクを承知で買う』ことにかわりはありません。
遠方の販売店で購入することになった場合、運送会社がそのクルマを運んでくることがあります。
納車されます
が、
エンジンがかからない!?
運んできた人(運送業者)に文句を言う
が、
「ウチは、運送しただけです」
(運送会社にはクルマの状態など関係ありません)
販売店に連絡する
「ウチに持って来れば、点検します」。。。
誰が販売店まで持って行くのか?
誰がその運送料を負担するのか?
民法第570条の売主の瑕疵担保責任を主張し、解除や損害賠償を求めることも可能ですが、いろいろ困難な状況があります。
このような遠方の販売店から購入する場合は、事前に販売店と細かに対応のケースを「話しておくこと」が必要です。
電話で話すだけではダメです。
書面を残すことです。
メールは後で編集ができるものなので、できればFAXでもいいので書面で残します。
それが無理であれば、販売店との話を録音しておくことをお勧めします。
弊所に相談されるケースで多いのが、
『証拠が無い』ことです。
面倒でも、将来のリスク対策のために証拠を残すようにしてください。
■ネットオークション
ネットオークションは、より注意が必要です。
詐欺まがいの輩が横行しています。
出品者が事業者の場合は、そもそも、
店頭に出せないようなクルマだからオークションに出品する
ことがあります。
オークションの場合で相談が多いのが
バイク購入のトラブルです。
「届いたが、動かない」
「名義変更してくれない」
です。
このような相手は、申し込みまでのやり取りに問題があるケースが多く、相手が事業者であれば、消費者契約法、民法で取消を主張します。
相手が個人であれば、民法で詐欺取消や錯誤無効を主張します。
「お金を振り込んだが、モノが届かない」
ということもありますが、これは問題外です。
詐欺そのものです。
住所すらウソだと面倒ですが、実在していれば内容証明により詐欺取消などでの返金を求め、無視された場合は、その内容証明郵便を携えて警察に被害届を出します。
いずれも、面倒な手間・時間がかかります。
精神的にも疲れます。必ず後悔します。
繰返しになりますが、ネットでの購入は、
リスクを前提に、
リスクがあることを承諾し、
できる限り事前の対策を施し、
かつ自己責任を覚悟しておく
ことに尽きます。
(注)
ネットでの中古車販売、ネットオークションが悪いと言っているのではありませんので誤解のないように