離婚の年金分割とは

  • 2010.05.13 Thursday
  • 13:47

今回は離婚での年金分割について簡単に説明してみます。

年金分割の方法は2種類あります

.平成1941日からスタートした制度「離婚時分割」
.平成2041日からスタートした制度「3号分割」

共通点はありますが、基本的には異なる内容の制度です。

大きな違い

・離婚時分割は平成1941日以前の保険料納付記録も分割対象となる制度です。分割割合は夫婦で(もしくは裁判所が)決めます。
・3号分割の方は、平成2041日以降の婚姻期間(第3号被保険者期間)の年金を分割する制度です。強制的に半分が分割されます。

3号被保険者とは、簡単に言えばサラリーマンの妻で夫の扶養に入っている20歳以上60歳未満の人のことをいいます。ですので、既に60歳を超えている熟年者の場合などは、離婚時分割での分割を考えることになります

もう少し説明を加えます。

.離婚時分割について 

分割の割合(按分割合)は、夫と妻の話し合いで決めます(最大は半分の50%)。
交渉ですから半分以下になることもあります。
話がまとまらなければ、面倒ですが裁判所に調停や審判を申し立て、裁判所に決めてもらいます。
50%と決めても「夫の受給する年金の半分が分割される」わけではありません。
分割の対象となる年金は、厚生年金・共済年金であり(この部分を“2階部分といいます)、国民年金(“1階部分といいます)の部分は分割対象となりません。ですので夫の年金の半分が単純に分割されるわけではないのです。
たとえば、夫が年額180万円の年金(国民年金60万円、厚生年金120万円)を受け取っていた場合、
分割の対象は120万円の厚生年金なので、最大120万円の半分、つまり年額60万円が妻に分割される年金となります。月額でいうと5万円です。
ただしこれも婚姻期間などで金額は変わります。実際には5万円より少ないと思われます
制度のメリットは、国から直接妻の口座に入金されるので、夫が亡くなっても妻が年金を受け取る権利は消滅しません。
ちなみに平成1941日より前は、離婚の際、裁判で分割された年金は元夫から妻に支払われていたので、元夫が死亡したら年金はもらえませんでした。

.3号分割について 

夫の同意がなくても夫の厚生年金は強制的に2分の1が分割されます。
分割後に夫が死亡しても年金を受け取る権利は消滅しない点は離婚時分割と同じです。

年金を分割するための条件

まず、年金分割は自動的にもらえるわけではありません、請求手続が必要です。
全員がもらえるわけではありません、条件があります。
・結婚していた期間中に夫が厚生年金または共済年金に加入している(していた)たこと
・妻は原則として国民年金や厚生年金・共済年金に25年以上加入している(していた)こと
などです。
また、夫が自営業の場合は国民年金ですので、どんなに高収入でも年金分割を請求することはできません。年金分割は、厚生年金・共済年金に加入しているケースに限られます。

以上です。

話を簡単にするため、夫から妻に分割するケースで書きました。
もし妻の方が厚生年金額が多い場合、年金分割は妻から夫にされることになります。
実際の離婚では、年金分割だけでなく、財産分与(状況によっては慰謝料や養育費)など、さまざまな点を総合的に考えないといけません。

一人でお悩みの方は専門家にご相談ください。

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行政書士萩本勝紀

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