壬申戸籍が、なぜヤフオクで出品されるのか

  • 2020.04.10 Friday
  • 16:24

 

以前、メディアの取材で『閉鎖されている壬申戸籍が、なぜヤフオクで出品されるのか?』との質問を受けたことがあるので、私の知ることを書いておきます。

 

最初に壬申戸籍の説明から

 

壬申戸籍は、明治4(1871)年の太政官布告第170号戸籍法によって、明治5年に編成された最初の全国的戸籍のことで、明治5年の干支であった壬申(みずのえさる)を取って壬申戸籍と呼ばれています。

この戸籍は、明治元年の「京都府戸籍仕法」や明治2年「東京府戸籍法」などが華族、士族、平民といった身分別に戸籍を作成していたのを改めて、基本的にすべて国民を同一の戸籍に記載したものです

今で見れば“差別的”と取られる表現がある戸籍もあるため、昭和43(1868)年 法務省は『回収して封印する』よう通達を出しました。今は市町村や地方法務局で保管され、誰も閲覧できないようになっています。

 

ここで牴鷦″しきれなかった壬申戸籍が今も存在しているのです。

 

『壬申戸籍成立に関する研究』(文学博士 新見吉治著、昭和34年1月発行)の中で、次のように書かれています。

 

明治五年編製の戸籍を干支によって壬申戸籍と称える。それが明治十九年廿年頃までそのまま用いられ、現在も戸籍役場に保管されているが、隅々その写し替えによって廃棄された原本や、下書に用いられた副本が民間に出て珍重されていた。 

※原文のまま

※「称える」=“名づける”、「廿年」=“20年”、「隅々」=“細かいところまで”

 

つまり、廃棄された筈の原本や下書に用いられた副本が、何らかの理由で “個人宅” に保管され、今も存在しているわけです。 “個人宅” といっても、名主(庄屋)、戸長、副戸長、大地主といった、村で力があり村人を把握する必要があった人たちのことです。

 

私も先祖調査で、元庄屋や大地主だった家を訪ねることがありますが、その村の壬申戸籍を見たことがあります。

 

またホームページにも掲載していますが、私は仕事がら研究のため壬申戸籍を保管しています。

これらも上述のような個人宅で保管されていた副本だといえます。
→ホームページ http://senzo-kakeizu.com/column_jinshinkoseki


地方の旧家では、今も手つかずの古文書を見ることがあります。
どこかの個人宅の蔵に、今も壬申戸籍が眠っている、と思います。

 

 

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行政書士萩本勝紀

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